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2018年3月1日

『システムインテグレーター業界の2017年度3Q業績の分析』について

~ACS便りNo.25

 

   〈横浜 和泉川沿いの散歩道 〉

いつも大変お世話になっております。株式会社ACSの淡路です。
『ACS便りNo.25(2018/3/1)』を送付します。

 

今回のテーマは、恒例の「システムインテグレーター業界の2017年度3Q業績の分析について」です。
同一テーマのプレゼン資料をホームページに掲載しておりますので、それを見ながらこのメルマガをご一読願います。http://acs523.co.jp/news/news_181/

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1.業績分析(資料P2~P13)
 1)前年同期比較
    ① 全上場企業の業績との比較
    この業界の3Q業績は、 「働き方改革」や「技術革新」が追い風で好調との見方もあったが、全上場

     企業の3Q実績(売上高9.0%増、経常利益19.5%増、最終損益35.0%増)に比べると、不採算案件

               発生(NTTデータ、NRI、富士ソフト、DTS、ISID等)もあって伸びは低調
         ◎・大手:売上高はNTTデータとNRIが好調で2桁の伸び(17.5%増)だったが、

          利益は弱含みで推移(経常利益8.1%増、最終損益4.1%増)
      ・中堅:売上高は1桁台前半(4.1%)、経常利益は横ばい(0.4%)、最終損益は減少(-8.8%)  

      ② 各社の状況
    ◎売上高
     ・大手7社、中堅7社は全て増収。2桁の増収はNTTデータ(デルサービス部門の譲受による売上 

      増)、NRII、富士ソフトの3社
          ◎営業利益
          ・大手:NTTデータ、CTC、TISが2桁の増益。SCSKは事業投資費用の増加と金融向け大型案件

         立上りの遅れ等により減益
          中堅:クレスコ、NSD、CECが2桁の増益。ISID、CACHD、SRAHDが減益
         ◎四半期純利益   
          ・NRI、CTC、TIS、NSD、CEC、クレスコは本業が好調で増益。

        SCSKは(株)クオカードの株式譲渡に関わる特別利益の計上で大幅増益。

        NTTデータはデルサービス部門の買収に伴う関係会社再編損の計上により2桁の減益
         ◎EPS
           ・100円台はNTTデータを除く大手6社と中堅のDTS、クレスコ

   2)業績予想値進捗率比較
   ※本年度3Q実績の通期業績予想に対する進捗率を前年度3Q実績の通期実績に対する進捗率と比較
  ①各社の状況
     ◎売上高
     ・大手:6社の進捗率が前年同期を上回り、特にNTTデータと富士ソフトの進捗率が高い
     ・中堅:4社が前年同期を上回り、1社が横ばい、2社が下回っている 
     ◎営業利益
     ・大手:4社が前年同期を上回り、1社が横ばい、2社が下回っている。 
         TISの進捗率が高く、SCSKとNSSOLの進捗率は低い
     ・中堅:5社が前年同期を上回っており、特にNSDとクレスコの進捗率が高い
         ISID(12月決算)は進捗率が極めて低く、その後業績予想を下方修正

     ◎四半期純利益   
     ・大手:NTTデータ、NRI、NSSOLが進捗遅れ
     ・中堅:CACHDとSRAHDの進捗率が大きく低下 

  ②業績予想修正

     ◎SCSK:下期以降に金融業向け大型案件の立上りも含め期初想定以上の進捗があるという予想が
         外れ、3Q決算発表時に業績を下方修正
     ◎CACHD(12月決算):海外子会社の業績不振等により3Q決算発表時に利益予想を大幅下方修正
     ◎SRAHD:ハピネット社との訴訟関係で3Q決算発表前に当期純利益予想を大幅に下方修正
     ◎ISID(12月決算):不採算案件の複数発生で年度決算発表前に利益を大幅に下方修正


2.株価分析(資料P14~P18)
 1)株価・パフォーマンスの比較
  ①3Q決算発表後の株価水準(1/25~2/28) 
    ※括弧内の矢印は株価のトレンド。この業界の株価は、日経平均株価の下落を受け下落または横ばい
    ◎5,000円台~6,000円台:NTTデータ(↘)  ※2017年7/1の1:5の株式分割前の株価に換算
    ◎4,000円台~5,000円台:NRI(↘)、SCSK(↘)

      ◎3,000円台~5,000円台:CTC(↘)
    ◎3,000円台~4,000円台:TIS(↗)、富士ソフト(→)クレスコ(↘)、DTS(→)、SRAHD(↘)
    ◎3,000円台:CEC(→)

      ◎2,000円台~3,000円台:NSSOL(→)
    ◎2,000円台:ISID(→)、NSD(→)
    ◎ 900円台~1,000円台:CACHD(→)

   ②パフォーマンスの推移(1/25~2/28)
   ※1/25の株価を100として指数を算出
    ◎日経平均株価より大きくオーバーパフォーム:富士ソフト、TIS、DTS、CEC
    ◎日経平均株価より大きくアンダーパフォーム:NTTデータ、SCSK、クレスコ、SRAHD

 2)株価指標(PERとPBR)の比較(2/28)
    ◎PER
    ・日経平均株価の採用銘柄のPERは13.26倍。最も割安なのはSCSKの13.63倍    
         ◎PBR
            ・日経平均株価の採用銘柄のPBRは1.25倍。1倍割れはCACHDの1社    

3.株主還元(資料P19~P20)
 ・期末配当の予想

   ◎業績予想を下方修正した4社のうちSCSK、CACHD、SRAHDの3社は期末配当予想を

    据え置きし、12月決算のISIDは期末配当を増配(25.00円→27.00円)。

    同じく12月決算の富士ソフトも期末配当を増配(15.00円→18.00円)

   ◎年間配当予想で100円超はSRAHDのみ

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